天橋立は地域住民だけではなく、市民、府民、国民の財産と考えます。立派な自然・文化遺産を持つ誇りを忘れてはなりません。それが為にもゴミの無い美しい天橋立にしてゆかねばならないのです。
幸い、小学校などでは授業の一環として環境学習をされており、このゴミの問題にも関心を持って頂いておりますし、マツクイムシ、松枯れの対策も官民一体となった保全活動が少しづつ前に進んでおり、全国のモデル・ケースとなっています。 (平成15年に180本あった松枯も京都府の努力で見事に克服)
また、台風で大被害を受けた松も再生・再活用されるなど保全に向けた動きも加速してきており、喜ばしい限りであります。
こうした明るいニュースもある一方、地球環境の問題をおろそかにしますと、CO2の増大・・・100年先には平均気温は3度も上昇し、海水面は80CM上昇、風速90〜100m/秒クラスの超大型台風の来襲など天橋立の存続に重大な危機が予測されています。
ある太平洋の島は21世紀末を待たずに沈没すると言われています。我々は戦争難民という言葉は聞いていましたが、最近では環境難民という言葉が先行しており、何百万人もの難民が出るといわれております。
しかしながら、京都議定書を締結した我が国の温暖化への取り組みはワースト1という誠に不名誉な状況です。
このような事態を回避する為、今我々に何ができるのか?これを考えた時、身近な問題=天橋立のゴミ問題も地球環境と直結する重大な懸案事項であるとお解り頂けると思います。
天橋立の環境保全は官も民もスクラムを組んでいかねばなりません。天橋立を守る会も小学生、中学生の環境学習の支援に力を入れており、小中学校ごとにクリーン作戦を行って頂いております。近々にはポイ捨て、車の乗入禁止を含む天橋立憲章も考えております。
恒例のクリーン作戦も本年34年を迎え、年々参加人数も増えております。春は1800人、初冬に行う迎春一斉清掃も軌道に乗ってまいりました。 天橋立は共有の財産であり、その値打ちを守り天橋立周辺を含め美しい環境を作っていくことが、地域経済発展につながり、またそのような環境になれば世界文化遺産も後からついてくるものと確信しております。 |